甘泉堂

はじまり
家業という枠を超え、職人としての誇りを受け継ぐ
代々続く甘泉堂の五代目として、私は幼い頃から職人の背中を見て育ちました。店内に漂う甘い香りと、丁寧な手仕事によって形作られていくお菓子の美しさに魅了され、自然とこの道を志すようになりました。お菓子は、単なる食べ物ではなく、誰かを笑顔にしたり、特別な日の思い出に寄り添ったりする力を持っています。その伝統の重みを肌で感じながら、「この土地でしか作れないお菓子、この店でしか味わえない感動を自分の手で守り抜きたい」と決意したことが、私の菓子職人としての原点となりました。

新しい出会い
「誠実な手仕事」こそが、美味しさへの近道
私たちが何より大切にしているのは、手間暇を惜しまない「誠実さ」です。効率を求めて機械化するのではなく、素材のわずかな変化を五感で捉え、保存料に頼らない鮮度を大切にしています。例えば、地元産の桜葉など、大地の恵みを主役に据えるとき、その風味が一番際立つ瞬間を逃しません。お客様から「ここのお菓子を食べるとホッとする」という言葉をいただくことが、何よりの励みです。時代が変わっても、変わらない安心感と、新しい発見がある楽しさを両立させることが、職人としての最大のモチベーションです。

未来にむけて
松崎の風土をお菓子に込めて、次世代へつなぐ
松崎町は、豊かな自然となまこ壁の情緒が残る美しい町です。私たちはこの町の一部として、特産品を活かした菓子作りを通じて、地域の魅力を発信することに誇りを持っています。かつての賑わいを知る世代から、新しい松崎を創る若い世代まで、地域のコミュニティに寄り添う存在でありたいと考えています。未来に向けては、古き良き製法を守りつつ、SNSなどを通じて遠方の方々にも松崎の息吹を感じてもらえるよう挑戦を続けていきます。100年後の松崎でも、甘泉堂のお菓子が家族の団欒にあることを願って、今日も真摯にお菓子と向き合っています。




